[原子力産業新聞] 2007年2月1日 第2365号 <1面>

浜岡4号 新耐震指針で初評価 安全性確保を確認

中部電力は1月25日、新耐震指針に照らした浜岡原子力発電所4号機の耐震安全性評価結果報告書をまとめ、原子力安全・保安院に提出した。最大加速度800ガルの基準地震動Ssで評価、重要施設の安全性確保を確認した。保安院が全原子力発電所に求める同評価報告の第1号。

浜岡は従来、岩盤上の最大加速度が600ガルの基準地震動S2に対し耐震安全性を確保しているとしていた。今回は新指針に従い、「敷地ごとに震源を特定する地震動」と「震源を特定せず策定する地震動」を考慮し、4種類の基準地震動Ssを策定。この内、最大加速度を与えるSsはS2に対し、原子炉施設の固有周期が集中する周期帯は同等だったが、極短周期側と長周期側では上回り800ガルとなった。

同社は、このSsにより建物・構築物では耐震壁など、機器・配管系では合計約170の部位について評価。その結果、代表的な施設で最も発生予測値が許容値に近い原子炉格納容器のボックスサポートでも、両値の比は0.75程度と、全ての安全性を確認した。

同社では3号機は来月、5号機は今年6月頃、1・2号機は09年9月頃、同様の報告書を提出する予定。保安院は、保安部会の耐震・構造設計小委員会等で内容の妥当性について検討する。


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