[原子力産業新聞] 2007年2月1日 第2365号 <1面>

人材育成プログラムの詳細決定 原産協会に協議会設置

文部科学省と経済産業省はこのほど、両省が連携し来年度から開始する「原子力人材育成プログラム」の詳細を決め、1月30日の原子力委員会定例会議に報告した。合計7プログラムを実施する。また、人材育成の中長期的課題を継続して検討するため、日本原子力産業協会に大学、学会、産業界、両省などによる協議会を設置する。

人材育成プログラムの来年度政府予算案は文科省が1.5億円、経産省が2.5億円。両省は大学、電気事業者、機器メーカーなどの参加も得て、昨年11月に「人材教育の在り方の研究会」を原産協会に作り、その詳細内容を検討してきた。

経産省は原子力教育支援、チャレンジ原子力体感、原子力基盤技術分野強化の3プログラムを実施。このうち原子力体感では各大学の原子炉施設を利用した実習教育を支援、基盤技術では構造や材料など原子力を支える技術分野の研究活動を支援する。文科省は原子力研究促進、原子力研究基盤整備、原子力教授人材充実、原子力コアカリキュラム開発の4プログラム。学生の原子力産業への関心を促すとともに教員の確保、新しいカリキュラムの調査・開発などを進める。

両省は今月中旬から各プログラムの公募を開始する予定。事業期間はプログラムにより3年あるいは1年間。

一方、来年度に原産協会に設置される予定の協議会は「原子力人材育成関係者協議会(仮称)」で、今回のプログラムの枠を超えた中長期的課題を継続的に検討する。研究会でも議論となった人材育成の長期的ロードマップの作成、人材の定量的分析などもテーマになる見通し。


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