[原子力産業新聞] 2007年2月1日 第2365号 <4面>

J−PARC評価部会 利用料金など議論

文部科学省の大強度陽子加速器計画評価作業部会(主査=井上明久・東北大学総長)は、1月19日、第2回会合を開催、J―PARC利用の基本方針やJ―PARCセンターの運営方針を議論した。この中で同センターは利用料金について、成果公開課題に関してはSPring―8などと同様に無償とする方向で検討する方針を示した。

今会合で同センターは、「J―PARCの利用ポリシー」として、ユーザー本位の原則、一元的な利用体制、利用料金の原則などを提示。多様な国内外ユーザーの声を汲み上げ、ユーザー支援体制を充実し国内外、分野、大学・産業界などを区別せず、公平に課題を審査する方針を示した。物質・生命科学実験施設では産業界の利用促進のため、トライアルユース制度も導入。利用料金は、原子力機構や高エネ研の施設でも適用している制度と同様に、成果公開課題は無償の方針を示した。

委員からは、「科学技術分野では国際公共財の位置付けだが、産業利用分野では国際競争財という位置付けであり、この調和への配慮が必要」などの意見が出された。


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