[原子力産業新聞] 2007年2月8日 第2366号 <2面>

佐賀県、住民投票案を否決 玄海3プルサーマル計画で

佐賀県議会は、1月30日から臨時議会を開き、玄海原子力発電所3号機のプルサーマル計画に関する県民投票条例案を審議してきたが、2日、これを賛成少数で否決し閉会した。

同議会は現在、定数41、欠員2だが、県民投票を行うべきとする賛成は県民ネットワークなどの5票だった。投票資格者の年齢などを変更する修正案も提出されたが、同票数で否決した。

条例案は市民団体が5万人弱の有効署名を集め、同県政史上初めて請求していた。

「県民投票の必要はない」との意見を付議していた古川康知事は、「4日間、様々な角度から、丁寧に議論頂いた。自治法に基づく様々な手続きを経て条例制定請求が出されたことは、県民の県政への直接参加であり意義深い。ただ議会制民主主義が機能している以上は、県民から負託を受けた私と議会とが責任を持って県政を運営していくことになる。この点は認めて頂きたい。本議会でも様々な意見があったプルサーマルは、九州電力、国がきちんと責任を果たすことを前提に事前了解したもの。今回の議論を踏まえ、このことを再認識するとともに、今後とも九州電力、国、県それぞれの立場で、プルサーマルの必要性、安全性が県民一人ひとりに届くように工夫をしながら、理解促進活動に取り組んでいく」とするコメントを発表した。


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