[原子力産業新聞] 2007年2月22日 第2368号 <2面>

第1回防護専門部会 関係機関からヒアリング 放射線源のセキュリティも

原子力委員会の原子力防護専門部会(部会長=内藤香・核物質管理センター専務理事)は16日、第1回会合を開催、関係機関の原子力防護の取組み状況などについてヒアリングした。

今会合では原子力安全・保安院、文部科学省、日本原燃が報告。保安院は、原子力安全・保安部会の原子力防災小委員会が先月取りまとめ、妨害破壊行為を考慮し高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)も核物質防護の対象にすべき、との内容を盛込んだ中間報告書を中心に。文科省は、IAEAが今年夏頃を目途に発効を予定している「放射線源のセキュリティガイドライン」に対応すべく、検討を進めている放射線障害防止法に基づく放射線源の「セキュリティ確保に係るガイドライン案」を中心に、それぞれ説明した。

日本原燃は同社の各施設の防護・警備措置について公表可能な範囲で説明。再処理工場(区分T〜V)とウラン濃縮工場(区分V)は、法令に基づく核物質防護措置を実施、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターと低レベル放射性廃棄物埋設センターは同措置を実施していないが、警備措置を実施している事などを説明した。

同部会では当面、ガラス固化体を防護対象とすることについて検討、来月中旬に中間報告を取りまとめ、その後放射性物質の防護措置を検討することとした。

なお、すでに昨年12月に第1回会合を開催したが、正式に委員任命を終えた今回が第1回会合となった。


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