[原子力産業新聞] 2007年3月1日 第2369号 <1面>

原子力協定締結へ交渉開始 日露首相会談で合意

安倍晋三首相とロシアのフラトコフ首相は28日、総理官邸で会談し、両国政府が原子力協定の締結に向け交渉を進めることで合意した。同日、甘利明経産相とキリエンコ原子力庁長官も会談、ロシア側は日本への燃料供給、濃縮など幅広い分野の協力関係を求め、甘利経産相も今後の協力拡大に期待を示した。

安倍首相は会談後の会見で、今後の具体的な協力分野としてエネルギー、鉄道・航空、情報通信の3分野を挙げたが、特にエネルギーでは原子力分野での協力拡大に意欲を示した。

一方、甘利経産相とキリエンコ長官の会談で、同長官は日本への燃料供給、回収ウランを含む濃縮業務、発電プラント建設、ウラン探鉱などとともに再処理、FBR開発などでも協力関係の構築を協議していきたいとの意向を示した。甘利経産相は、両国は原子力分野で協力できる大きなポテンシャルを持つとした。

協定締結交渉では平和利用の担保、IAEA保障措置、核不拡散などへの対応が課題になる。


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