[原子力産業新聞] 2007年3月8日 第2370号 <1面>

政府 テロ対策で法案を国会提出 放射線発散処罰法を決定

政府は2日、核物質や放射性物質を使ったテロリズムを防止する、「放射線を発散させて人の生命等に危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律案」(放射線発散処罰法)を閣議決定した。近く国会で審議する。

同法案は、05年4月の国連総会で採択され、我が国も同9月に当時の小泉総理が署名した、核によるテロリズム行為の防止に関する国際条約の批准に向けたもの。

現在、核爆発や放射線を発散させて生命、財産に危険を及ぼすことは原子炉等規制法や放射線障害防止法により法定刑の上限を10年と定めているが、これを無期懲役に引上げる。併せて、こうした行為の予備(準備)行為、これを目的に放射線を発散する装置や放射性物質の製造・所持、未遂行為、放射性物質を用いた脅迫・強要なども処罰の対象になる。

同国際条約は、22か国が批准した時に発効するが、2月1日現在の批准国は13か国で、年内にも発効の見通し。


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