[原子力産業新聞] 2007年3月15日 第2371号 <1面>

三菱重工 米TXUから受注 最新型「US―APWR」を初めて 大手建設企業のワシントングループと業務提携

三菱重工業は14日、同社の170万kW級最新型PWR「US―APWR」(=図)が米国のテキサス電力(TXU)の新規プラント建設計画において、採用が決定したと発表した。TXUは2020年にかけて2〜5基の原子力発電所の新設を予定し、この内の2基はすでに計画が具体化しているコマンチェピーク発電所(テキサス州)の増設用となる。

TXUは今月10日、コマンチェピーク発電所での「US―APWR」採用を米国原子力規制委員会(NRC)に通知し、今後、建設・運転一括許認可(COL)の申請に向けた準備を進める。

同発電所を含め、三菱重工はTXU向け「US―APWR」の建設に関して米国の大手建設・エンジニアリング会社であるワシントングループをパートナーとすることとし、今回、同社と業務提携した。商談には三菱商事も参画する。

「US―APWR」は現在、建設準備工事が進んでいる日本原子力発電の敦賀3・4号機向けAPWR(153万8,000kW)をベースに、大容量化、世界最高レベル熱効率の39%、プラント建屋容積の約20%低減、建設費1,500ドル/kWなどの達成を目指す。現在、NRCに型式証明(DC)取得手続きも進めており、事前ヒアリングも順調なことから、同社では今年末には正式申請を予定している。


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