[原子力産業新聞] 2007年3月29日 第2373号 <2面>

電事連 隠ぺい問題などで 信頼回復委員会を再開

電気事業連合会の勝俣恒久会長は23日の定例会見で、一連の過去の事故隠ぺいやデータ改ざんについて、「地元や社会の電力業界に対する信頼を大きく損ない、深くお詫びする」と陳謝するとともに、2年半ぶりに13社の社長による「信頼回復委員会」を同日から再開し、様々なルールを組織の隅々まで浸透させる方策などの議論を始めたことを明らかにした。

勝俣会長は、各社が過去のデータ改ざんなどを徹底的に洗い出していることを強調。併せて「本来なら02年の時点で明らかになり、解決しておくべき事例が放置されていたことが判明し、様々なルールや仕組みを作っても、それらを組織全体、一人一人まで浸透させることの難しさを改めて痛感し、反省している」とした。

同日開催した「信頼回復委員会」は、これまで明らかになった事案を踏まえ、今後の取組の方向性について意見交換。法令やルールの遵守について幹部・管理職を中心に徹底した研修・教育、隠す・隠さないを判断する余地の無い仕組みの徹底、トラブル等の社内外の共有化・水平展開の徹底、などの意見が出され、今後、議論を深めることで一致した。

今回の件のプルサーマル計画への影響については、厳しい状況だが、各社が全力で取組めば不可能では無く、引続き目標達成(10年度までに16〜18基)に向け努力すると強調した。


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