[原子力産業新聞] 2007年3月29日 第2373号 <3面>

ハノイで日越エネフォーラムを開催 ベトナム進出に本腰 経済産業省ら

日本の経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構、ベトナム工業省は19日、ハノイ市内のホテルで「日越エネルギー・フォーラム」を開催した(=写真)。

日本側団長を務めた山本幸三・副大臣はグエン・タン・ズン首相とも会談を行い、原子力発電の導入を目指す同国に対して、「実現可能性の検討を含めて全面的な協力をしたい」との考えを伝えた。

同フォーラムは省エネルギー、原子力、エネルギー技術・石炭の3テーマで構成、日本からは電力、商社など経済界から約200人が出席、日本原子力産業協会からは服部拓也副会長も参加した。

原子力セッションでは、日本側からエネルギー源の多様化、地球環境対策などから原子力政策を進めていることを説明。ベトナム側からはフュン工業省エネルギー局長が、電力供給に占める原子力発電の比率を2020年に3.3%、2025年には4.7%にしたいとの具体的な見通しを示した。

代表団は同フォーラムのほか、ハイ工業大臣、フォン科学技術大臣との会談も行った結果、ベトナム側からは2020年の初号機の運転開始に向けての意欲、具体的な法制度の準備状況が語られるなど、「ベトナム側の熱意を改めて感じる」との印象を持った参加者が多かったようだ。

同国の経済成長率は年率7〜8%に達し、電力需要は年率15%で上昇している。エネルギー供給の拡大は同国にとって急務となっている。


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