[原子力産業新聞] 2007年3月29日 第2373号 <4面>

保安部会廃棄物小委 余裕深度処分と返還廃棄物でWG 余裕深度処分の報告書案も承認

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の廃棄物安全小委員会は20日、第28回会合を開催、「低レベル放射性廃棄物の余裕深度処分に係る安全規制」の最終中間報告書案を了承するとともに、余裕深度処分と返還低レベル廃棄物に関する技術面を検討する各ワーキンググループの設置を決定した。

「余裕深度処分技術WG」は、低レベル放射性廃棄物の同処分の事業化を控え、今回の中間報告書に基づき施設の設計・建設の確認、廃棄体の技術基準、操業中と埋め戻し後の安全レビュー、モニタリングなどを検討する。主査は小佐古敏荘・東大院教授が務める。

「返還低レベル廃棄物に係る技術WG」は、フランスからの低レベル廃棄物が、ビチューメン固化体から容積を40分の1にできるガラス固化体に変更されるため、この技術的な安全性を検討し、必要な安全規制に資する。

具体的な検討課題は、ガラス固化体の詳細仕様の技術的検討、同固化体の受入れ確認方法に係る検討、貯蔵施設や埋設施設との関係における同仕様の安全性の検討など。

一方、今回了承された最終中間報告書案はパブコメも反映しており、@埋設深度は50m以深で検討することが適当A人工バリアおよび廃棄体の技術基準を埋設規則等に新設すべきB埋め戻し後も処分記録を国においても保存C安全レビューを埋設規則に定めるD保安規定でモニタリング内容を規定する――などを盛込んでいる。


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