[原子力産業新聞] 2007年4月12日 第2375号 <3面>

ユニスター・ニュークリアが支援 アメレンUEがCOL申請方針

米仏のコンソーシアムであるユニスター・ニュークリアは5日、ミズーリ州を拠点とする電力会社アメレンUE社と、原子力発電所の建設・運転一体認可(COL)申請の支援契約を締結した。アメレンUE社は具体的に建設候補サイトを選定したわけではないが、2008年末までにはCOLを米原子力規制委員会(NRC)に申請する計画だ。

アメレンUE社はミズーリ州唯一の原子力発電所であるキャラウェイ発電所(=写真 PWR、124万6,000kW)を所有・運転している。

ユニスター・ニュークリアは、米国で原子力発電所の新規建設を目指し、COLの実証を目的として設立されたコンソーシアムの1つで、仏アレバ社と米電力会社(コンステレーション・エナジー社)との合弁会社。アーキテクト・エンジニアとして、ベクテル・パワー社が参加している。

欧州加圧水型炉(EPR)を米国向けに改良したUSEPRを建設炉型とし、カルバートクリフス(メリーランド州)あるいはナインマイルポイント(ニューヨーク州)のサイトを対象としたCOLの申請を準備中だ。

また、アマリロ・パワー社(テキサス州)、オルタネート・エナジー・ホールディングス社(アイダホ州)、フレズノ原子力グループ(カリフォルニア州)など、原子力発電の経験がない事業者の新規原子力発電所建設プロジェクトにも接近し、USEPRを積極的に売り込んでいる。

なおユニスター・ニュークリア社は昨年8月、原子力プラント機器の8割以上を米国内から調達することを発表。下請け会社としてインディアナ州のBWXテクノロジー社を選定し、USEPRの機器だけでなく米国内既存炉の交換機器の製造まで、同社を北米事業における調達拠点とした。これにより「米国製のEPR」としてUSEPRの販売攻勢を加速させていく考えだ。


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