[原子力産業新聞] 2007年4月12日 第2375号 <3面>

英国NDAがナイレックス社を統合 放射性廃棄物管理局を設立

英原子力廃止措置機関(NDA)は2日、ナイレックス社との統合が完了し、新たに放射性廃棄物管理局(RWMD)を設立したことを発表した。

RWMDはNDA内の一部署として位置づけられ、放射性廃棄物処分プログラム全体を監督する役割を担う。

具体的にはRWMDは、地層処分の実施主体となる新組織を検討・設立。新組織はNDAの完全子会社となると同時に、処分サイトの決定後はサイト認可保持者として処分実施主体の役割を担うことになる。

政府は今夏にも地層処分実施体制等についての公聴会を開催し、同時に、自治体からの処分場候補サイトの公募を開始する予定だ。

英政府は昨年10月、英国放射性廃棄物管理委員会が提出したバックエンド・オプションに関する最終報告書に基づき、高レベル廃棄物の深地層処分を決定。処分事業の実施主体として、NDAを指定した。そして処分事業の責任の一元化という観点からナイレックス社の全株式をNDAへ移管し、ナイレックス社とNDAを統合することにした。

なお政府は、地元自治体からの自発的な誘致を促すために、地元自治体に対し地域振興策など明白な便益を供与する方針である。そして、2008年をメドに、@サイト選定手続きA地元自治体との協力関係のあり方B処分サイトへの搬出計画――などを策定する計画だ。


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