[原子力産業新聞] 2007年4月12日 第2375号 <4面>

浜岡耐震評価の審議開始 保安部会専門小委 初の検討を3WG体制で

総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の耐震・構造設計小委員会(委員長=元東京大学地震研究所教授)は4日、第12回会合を開催、中部電力が経済産業省に提出中の新耐震指針に照らした浜岡原子力発電所3・4号機の耐震安全性評価結果について、審議を開始した。

同小委員会は従来、地盤耐震評価と建築物構造の2つのワーキンググループを設置していた。今回から新指針に対応、これを地震・津波(主査=纐纈一起・東京大学教授)、地質・地盤(主査=衣笠善博・東京工業大学教授)、構造(主査=西川孝夫・首都大学東京名誉教授)の3つのWGに再編し、検討する。

原子力安全・保安院は全ての原子力発電所に新指針に照らした耐震安全性評価を求めている。浜岡3・4号機はこの全国初の評価結果報告書で、審議の成り行きが関心を集めている。今後、各WGは個別審議や合同審議により同報告書の詳細を検討、小委員会に諮る。

今会合では、中部電力が地質、基準地震動Ssの策定、建物・構造物及び機器・配管系の耐震安全性評価、地震随伴事象などの概要を説明した。

また保安院の案を基に、同小委員会で審議してきた「新耐震指針に対応した工事計画の認可に関する審査基準(案)」もほぼ最終版がまとまり報告された。工事計画の耐震設計に係る技術基準への適合性の審査には、日本電気協会の電気技術指針などの学協会規格を活用しているが、同規格の見直しが完了するまでの暫定期間は、この審査基準により審査を行う。


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