[原子力産業新聞] 2007年4月19日 第2376号 <3面>

米国 好調な運転実績を堅持

米原子力エネルギー協会のJ.セイヤー副理事長は11日、IAEA記念シンポジウムで講演し、米国で好調な運転実績が維持されていることを明らかにした。

副理事長によると、米国の原子力発電所は好調な運転実績(2006年/原子力電力量7,880億kWh、設備利用率89.9%)を記録しており、原子力発電コストも過去10年で3割低下。現在ではkWhあたり1.65セントとなり、水力に次いで安価な電源となっている。

運転期間延長は、これまでに48基が米原子力規制委員会(NRC)より認可され、8基が申請中、25基が申請を計画しており、最終的には米国内全103基が運転期間を延長すると考えられている。出力増強を申請する動きも活発で、2000年からいままでに290万9,000kWがNRCにより認可され、現在、100万kW以上が申請中。さらに約140万kWが申請準備中である。

また副理事長は、今年5月にも運転を再開するブラウンズ・フェリー1号機のプロジェクトについても言及。約18億ドルを投じた同プロジェクトは、規模としては新規建設に匹敵するとし、運転再開に強い期待を寄せた。


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