[原子力産業新聞] 2007年4月19日 第2376号 <4面> |
第40回原産年次大会 【開会セッションと特別講演】〈開会セッション〉 近藤駿介・原子力委員長 エネ利用格差縮小を現在世界の人口は約65億人で、このうち約16億人の人々が電気のない生活をしている。人類がいま取り組むべき最大の課題の1つは、この格差を縮めることとされている。 人類は同時に、大気中への二酸化炭素排出量を速やかに現在の半分以下にしなければならない。このため、@エネルギー利用効率の向上A化石燃料の利用に当たっては二酸化炭素を分離・貯留することB原子力や再生可能エネルギーの利用割合を増大――することであり、しかも、これら全てを同時に全力で追求すべきだ。 我が国は、早くから特にエネルギー・セキュリティの観点から原子力技術の有用性に着目して、立地地域に苦労をお願いして、約50GWの設備規模に達する原子力発電とその燃料サイクルシステムを築いてきた。同時に、優れた原子力発電技術を輸出するとともに、次の世代の原子力技術の世界標準を提供できるよう、研究開発を着実に進めるべきだ。 事業者は、「人は誤り、機械は故障する」ことを前提に対処すべきだ。 |