[原子力産業新聞] 2007年4月19日 第2376号 <4面>

第40回原産年次大会 【開会セッションと特別講演】

〈特別講演1〉 D.クライン・米国NRC委員長 規制分野も国際協力
 「安全で確実な原子力への協力の道すじ」

原子力の課題は、国内問題にとどまらず、いまや国際的なものだ。われわれは国際規制当局になりつつあり、特別な責任があり先導役を務めなければならない。

予想される原子力の伸びの中で、直面する重要課題は2つ。1つは、建設従事者、エンジニア、管理者たる次の世代を育てなければならないことだ。信頼できる労働力がなければ、原子力産業界の成長も、国の効果的な規制も期待できない。産業界と国は、協力して次世代の従事者を育て、訓練しなければならない。

2つ目は、製造業界の課題だ。新規炉の機器の多くは、米国向けであれその他の国向けであれ、日本で製造されることになろう。日本はその品質保証(QA)計画で名だたる国だからである。日本以外の国でも、原子力機器の製造に関わるだろうが、そのような国でも日本と同様に良好なQA計画を大事にして欲しいと思っている。

このような課題に対処する上で、今まで以上の国際協力が役立つと信じている。日米は共に、原子力発電分野では先輩格の国である。世界の原子力拡大を秩序良く進める上で、われわれ両国は特段の責任を負っている。


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