[原子力産業新聞] 2007年4月19日 第2376号 <4面>

第40回原産年次大会 【セッション1】「拡大する世界の原子力発電と原子力産業メインプレーヤーの展望」

庭野征夫・東芝 副社長、東芝ニュークリアエナジー米国社 会長兼社長

現在の東芝の売り上げのうち、原子力部門は4%であり、米国のウェスチングハウス(WH)社を加えても6%だが、最大の投資は半導体と原子力であることは間違いない。WHの買収は非常に大きな決断だった。

欧米では新規建設の停滞で、特に機器製造供給、建設技術力が低下しているのに対し、日本は開発・設計から機器製造供給、建設技術、保守・保全に至る総合エンジニアリング力を維持してきた。

WHの有する高度で先進的な技術と世界各地の幅広い拠点(世界14か国、34地点)を活用し、東芝の豊富な建設・運転保守経験と広範囲な製品供給力をそれらと融合させることで、原子力発電所の新規建設需要や既設発電所のさらなる有効活用ニーズなど世界的な需要に対応できる体制を整えた。

現在、10か国で東芝・WH製原子炉113基(うちPWR:87基、BWR:26基)が運転中で、世界におけるシェアは約3割だ。


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