[原子力産業新聞] 2007年4月19日 第2376号 <5面>

第40回原産年次大会 【セッション3】 「Locally and Globally―― 青森が世界の原子力に果たす役割」

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〈パネル討論〉
蝦名武・青森県副知事

青森県は安全を第一義に地域振興を目指し原子力施設を立地してきた。原子力政策は気苦労が多く大変な仕事だが、最も重要なのは情報公開である。事業者の最近の情報公開に対する姿勢は評価しているが、過去、素人に高度な技術は理解できないとの考え方により十分に公開されなかった。こういう考え方が隠ぺいに繋がったと考える。

県は再処理施設の品質保証体制について様々な提案を行ってきたが、最近はかなり良くなってきたと感じている。アクティブ試験は第3ステップに入っているが、この段階で不具合を徹底的に探し、原因を究明することが重要である。日本原燃の従業員の50%は地元出身者であり、将来とも雇用面でも地元と共存、発展して欲しい。

六ヶ所村ではITERのブロードアプローチ事業がスタートする。これを機に県では国際科学研究都市構想を掲げている。このためには大学の参加が重要で、高校も海外の大学に入れるような国際学校の設立を考えたい。青森県は高度なエネルギーに貢献することを目指す。


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