原子力機構「両者は車の両輪」　ＦＢＲ開発中核企業　三菱重工業に選定通知

日本原子力研究開発機構は１９日、高速増殖炉開発における実証炉基本設計開始までのエンジニアリング中核企業に三菱重工業を選定したことで、通知書を佃和夫・同社社長に対し手交した（＝写真左）。岡�ｱ俊雄・同機構理事長は東京事務所で、佃社長に通知書を手渡し、「車の両輪として技術開発に取り組む」などと、パートナーシップを確認する一方で、同社に求められる新会社設立に関しては、基本的に中核企業としての自主性を尊重するという考えも明らかにした。今後は、両者間の基本協定締結に向けた所要の調整が進められる。

岡�ｱ理事長は文書手交後の会見で、「ＦＢＲをわが国の基幹エネルギーに至らしめることが使命」と、中核企業としての役割に期待をかけるとともに、国内産業界の実力涵養への貢献のみならず、国際協調・国際展開の面でも力を発揮することを求めた。佃社長は、今回の選定結果を「たいへん誇りに思う」と受け止め、「全能力をあげ期待に沿うべく頑張っていきたい」と抱負を語るなど、ＦＢＲ開発エンジニアリング中核企業として、「常陽」「もんじゅ」で培った経験を活かし、日本全体の技術アップを図る考えを述べた。