[原子力産業新聞] 2007年5月10日 第2378号 <2面> |
正式に文献調査中止 東洋町 経産省が許可原子力発電環境整備機構(NUMO)は、高知県東洋町から高レベル放射性廃棄物処分場調査候補地への文献調査の「応募取下げ」文書(4月23日付け)が届いたのを受けて、4月25日に理事会を開き、東洋町での文献調査は行わないこととし、今年度事業計画の変更を決定した。同日、経済産業大臣宛に事業計画の変更認可申請を行い、同省は4月26日、同事業計画の変更を許可した。なおNUMOでは、全国各地での文献調査の公募を引き続き行っていく。 甘利明経産相は先月24日の閣議後の記者会見で、NUMOから東洋町での文献調査の取下げ計画が出されれば、「地域の理解あってこその原子力政策であり、これを尊重したい」と語っていた。 また経済産業省の北畑隆生事務次官は同26日の記者会見で、東洋町の応募取下げについて「たいへん残念な結果だった」とした。今後も原子力政策への国民の理解を深めることの重要性を指摘し、エネルギー政策推進の要の1つ、「最終処分事業の安全性と必要性については、いま一段と理解を得るための努力をしなければならない」と述べ、他の自治体から、また応募があることを期待しているとした。 |