[原子力産業新聞] 2007年5月10日 第2378号 <3面> |
ユニスター・ニュークリア COLサイトを選定 申請に向け最終段階へユニスター・ニュークリアは4月30日、建設・運転一体認可(COL)の対象サイトとしてカルバートクリフス・サイトを選定し、米原子力規制委員会(NRC)に通告した。来年3月15日までにCOLをNRCへ申請する。 ユニスター・ニュークリアは、米国で原子力発電所の新規建設を目指し、COLの実証を目的として設立されたコンソーシアムの1つで、仏アレバ社と米電力会社(コンステレーション・エナジー社)との合弁会社。アーキテクト・エンジニアとして、ベクテル・パワー社が参加している。欧州加圧水型炉(EPR)を米国向けに改良したUSEPRを建設炉型とし、カルバートクリフス(メリーランド州)あるいはナインマイルポイント(ニューヨーク州)を対象としたCOLの申請を準備していた。 カルバートクリフス原子力発電所(=写真)が立地するメリーランド州カルバート郡は新規建設の誘致に熱心で、昨年8月にはコンステレーション・エナジー社からの要請に応え、新規ユニットに税制上の優遇措置を与えることを発表していた。具体的には、15年間にわたって新規ユニットの固定資産税の50%を控除する、という。ユニスター・ニュークリアは選定理由を示していないが、今回の選定にこうした地元自治体からの財政面での優遇措置が影響したことは間違いない。 |