[原子力産業新聞] 2007年5月10日 第2378号 <3面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 伊方、累積総発電量が3,000億kWh 定検入り多く、4月利用率は64.9%

日本原子力産業協会調査によると、4月期の国内原子力発電所運転状況は、総発電電力量231億1,458万kWh、平均設備利用率64.9%などとなった。炉型別では、BWRが設備利用率55.2%、PWRが同80.0%と、引き続きPWRが大きく凌いでいる。電力各社各発電炉ごとの運転状況、利用率の推移は図表の通り。

4月期は、北海道電力泊1号機、東京電力福島第二2号機、中部電力浜岡5号機、関西電力美浜3号機、同高浜4号機、四国電力伊方1号機、九州電力川内1号機の定期検査入りの他、東京電力柏崎刈羽6号機のタービン建屋復水器室内水漏れによる点検・調査、補修のため、計8基が発電停止し、前月の利用率71.4%からは大きく後退した。

四国電力伊方発電所は4月1日13時、77年9月の1号機運開以来の総発電量が3,000億kWhに達した。これは、昨年度1年間の国内全原子力発電所の総発電量に概ね相当。各プラントごとの発電量内訳は、1号機1,150億kWh、2号機1,020億kWh、3号機830億kWhで、総発電量2,000億kWhには00年6月に到達している。同社では、今回の通過点に際し、「今後とも徹底した安全運転と情報公開を継続することにより、皆様方の安心と信頼を得られるよう努力」とのコメントを発表した。PR施設「伊方ビジターズハウス」は、5月7日から7月13日まで休館し、リニューアルを行う。再開後は、科学教室、記念品などのオープン企画を予定している。

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