[原子力産業新聞] 2007年5月17日 第2379号 <2面>

加納議員 温暖化防止など講演 「GDP比で削減が本筋」

参議院議員の加納時男氏が11日、日本動力炉協会が開いた講演会で「エネルギー基本戦略について」と題して講演し、最近の議員活動などについても報告した。

3月7日の参院予算委員会では資源外交や地球温暖化防止策などについて質疑を行い、資源外交などでは内閣を挙げての官民合同ミッションの派遣を主張、若林正俊環境相との質疑では、「環境とセキュリティー面で原子力は重要」との環境大臣としては踏み込んだ原子力推進の答弁を引き出した、と報告した。

4月5日には自民党内で電源立地および原子力等調査会と経済産業部会の合同会議を開催し、加納氏が同調査会会長代理兼事務局長として司会進行も担当、電力会社による発電設備の過去のデータ改ざん等について、野党にさきがけて問題を取り扱った、と述べた。この後、18日には衆院、19日には参院でこの問題に対する参考人質疑が行われた。加納氏はこの問題について、@自民党として社会の信頼を傷つけたという点でたいへん遺憾な問題と考えるA各電力会社での学習の機会を奪い、教訓にできなかったBだれも被害がなく、昔の話――と総括している、と語った。

さらに同氏は地球温暖化問題にも言及し、京都議定書の枠組み自体がおかしく、GDP当たりのCO削減とすべきで、排出量を日本を1とすればEUは1.7で、日本並みをめざすとすれば、EUの削減率は20%どころか40%にしなければならない、と強調した。


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