[原子力産業新聞] 2007年5月31日 第2381号 <3面>

米DOE2007年版エネルギー見通しを発表 アジア地域で原子力が拡大

米エネルギー省・エネルギー情報局(DOE/EIA)は21日、2004年から2030年を予測対象期間とした「2007年版世界エネルギー見通し」(IEO2007)を発表した。

IEO2007(レファレンス・ケース。以下同)では、世界のエネルギー消費量は、2004年から2030年にかけて57%増加。OECD諸国のエネルギー需要が24%の増加に留まるのに対し、非OECD諸国のエネルギー需要は95%増加すると予測されている。

またIEO2007は、世界の原子力発電電力量が2004年の2兆6,190億kWhから2030年には3兆6,190億kWhに増加すると予測。中でも原子力発電設備容量は2004年の3億6,800万kWから2030年には4億8,100万kWに拡大するとし、原油などの燃料価格高騰、エネルギー安全保障問題、原子炉設計の改良、地球温暖化への懸念などから、多くの国で原子力発電所の新規建設が進むと予測した。

地域別に見ると、欧州のOECD諸国では原子力発電設備容量が減少する一方で、非OECD諸国では年間あたり4%の割合で拡大。特にアジアの非OECD諸国では、年間あたり6.3%の割合で拡大し、2030年までに5,800万kWの新規原子力発電設備容量が建設されるとした。うち3,600万kWが中国、1,700万kWがインドと予測されている。


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