[原子力産業新聞] 2007年6月14日 第2383号 <4面>

安全委 再処理踏まえ濃度上限値見直し

原子力安全委員会は5月21日、低レベル放射性廃棄物埋設処分に関する放射能濃度上限値の検討結果について、同委専門部会より報告を受け了承した。

再処理事業の進展に伴い、サイクル廃棄物にも対象を広げ、処分方式ごとの核種、濃度上限値を見直し、「推奨値」として示したもの。

濃度上限値は、法令により埋設事業が許可申請できる低レベル廃棄物の核種濃度最大値(Bq/トン)で、トレンチ処分、ピット処分、余裕深度処分の各方式ごとに定められている。

このほど示された推奨値は、新知見などを反映して、従来値よりも1〜2桁程度高くなっている。

余裕深度処分では、C14、Cl14、Tc99の核種の濃度上限値見直しに加えて、今後の再処理施設廃棄物を想定し、対象核種に長半減期のI129を追加したほか、α核種としてNp237に替わり、Pu238を代表核種とした。余裕深度処分の濃度上限値を超えるものは、地層処分の対象となることから、この推奨値は、地層処分とを区分する「めやす」ともなる。


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