[原子力産業新聞] 2007年7月12日 第2387号 <1面>

原子力機構、三菱重工、新FBR会社 FBR開発で基本協定

高速増殖炉の基本設計開始までのデザイン・エンジニアリングなど関連業務を一括実施する「三菱FBRシステムズ」(MFBR)設立を受け、日本原子力研究開発機構、三菱重工業、MFBRは5日、3者の果たすべき基本的事項を定める「FBR主概念の研究開発実施に関する基本協定」を締結した。

協定に基づき、原子力機構は、研究開発主体としてFBR研究開発のプロジェクト推進、管理を、三菱重工は、中核企業としてMFBRに対する事業運営全般に関する必要な支援を、MFBRは、開発会社として三菱重工と一体となってFBR研究開発のエンジニアリング業務と必要な研究開発を、緊密な連携のもと、FBR研究開発を推進する。3者が連携して実施するFBR研究開発に関する評価、助言を得るため、MFBRはアドバイザリィ・コミッティを設置する。

岡ア俊雄・原子力機構理事長、佃和夫・三菱重工社長、岡田敬三・MFBR社長は5日、原子力機構東京事務所にて署名を行い、今後のFBR開発に向けた緊密な協力体制を確認し合った。署名の後、岡ア理事長は、「総力を上げて取り組んでいく」としたほか、「FBRの実証、実用施設の設計で世界に誇る成果を挙げていく」などと、世界標準を目指す国際的な使命感にも言及した。佃社長は「ノウハウを最大限に活かしFBR開発を成功させていく」、岡田社長は「身の引き締まる思い」などと、それぞれ抱負・使命感を述べた。

本協定の有効期間は、実証炉の基本設計が開始される日または2016年度末のいずれか早い日までとなっている。


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