[原子力産業新聞] 2007年7月19日 第2388号 <4面> |
安全確率で国際会議 地震などリスク評価 月末から東大で「第10回土木・建築工学における確率・統計理論の応用に関する国際会議」が31日から8月3日まで東京大学の柏キャンパス(千葉県柏市)で開かれる。 同国際会議は4年ごとに海外で開かれてきており、今回初めて日本での開催となる。海外からの150名を含め250人程度の参加を見込み、3件の基調講演と230の一般講演が予定されている。 基調講演として「確率統計手法のリスク評価」松原望氏、「鋼構造の長期寿命評価」メルシャ―ズ氏(豪州)、「インフラ施設の信頼性」篠塚正宣氏。 セッション・テーマとしては、地盤の危険度評価、実用的な信頼性評価法、信頼性設計法の基準化、免震工法の信頼性、劣化構造物の信頼性、計算確率統計力学、ライフサイクルコスト、ファジー解析、健全度モニタリング、信頼性解析、疲労問題、地震危険度など。 地震や台風などの自然災害にどのように対処するか、またそのような不確定性を含むリスクをどのように軽減し、分散することができるか、確率モデルや信頼性解析が重要な鍵を握る。 会議を準備してきた東京大学大学院の神田順・新領域創成科学研究科教授は「安全に100%はないと分かっていても、脆弱な人工物に囲まれた現代社会で、それをどのように評価し、さらに設計や管理に反映していけることができるか、工学の枠を超えた学際的な議論が、活発に展開されることを期待している」としている。 詳細プログラムはhttp://www.ics-inc.co.jp/ICASP10/program.html(英文)で、問合せは同大学大学院新領域創成科学研究科(電話04―7136―4802、Eメール kanda@k.u-tokyo.ac.jp)まで。 |