[原子力産業新聞] 2007年7月26日 第2389号 <2面>

故平岩氏を惜しむ 「お別れの会」 2,000人以上が献花

日本経済団体連合会会長、東京電力会長を務めた平岩外四氏の「お別れの会」が23日、グランドプリンスホテル新高輪(東京・港区)で行われ、2,000人を超す人々が献花に訪れ、別れを惜しんだ(=写真)。同氏は5月22日、心不全のため92歳で亡くなった。

平岩氏は、東京帝国大学卒業後、1939年に東京電灯(現東京電力)に入社。その後、41年に陸軍招集で太平洋戦争ニューギニア戦線へ配属、当時のジャングルでの過酷な体験は、「人間の努力も自然の摂理からはみ出すことはできない」との言葉に残されている。終戦後は東京電力に戻り、76年に社長、84年に会長に就任、この間、電気事業連合会会長も務めている。

90〜94年の経団連会長時代は、「企業行動憲章」を制定するなど、企業モラルの確立に尽力した。国家公安委員会委員、経済審議会会長、産業構造審議会会長、宮内庁参与など、公職歴も数多い。06年に桐花大綬章を受章している。

勝俣恒久・東京電力社長は、平岩氏の遺影に向け、原子燃料サイクル推進、地域社会との協調を重視した経営方策で、「新しい時代の電気事業経営の基盤確立に尽力された」などと、電力業界での功績を振り返るとともに、故人の遺志を忘れず「東京電力の持続的発展と、電気事業の使命達成に全力を挙げて取り組む」と、追悼の辞を述べた。


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