[原子力産業新聞] 2007年7月26日 第2389号 <6面>

三菱電機 中国で6計装システムを受注 CGNPCの100万kW級用

三菱電機はこのほど、中国の北京広利核系統工程有限公司と共同で、中広核工程有限公司(広東省)から、中国が遼寧省紅沿河および福建省寧徳に建設予定の6基の原子力発電プラント用のデジタル計装制御システムを一括受注した。契約金額は総額約300億円で、日本企業による中国の同制御システムへの参入は今回が初めて。

この発電プラントは、中国の原子力発電事業者の1つで広東省に6基の原子力発電所を有する中国広東核電集団公司(CGNPC)が、フランス・アレバ社から技術導入したプラントをベースに、自主設計した100万kW級の「CPR1000」。中広核工程有限公司はCGNPC傘下のエンジニアリング会社で、三菱電機は昨年11月に中国のシステムエンジニアリング会社である北京広利核系統工程有限公司と共同で入札した。

三菱重工業、三菱商事ともコンソーシアムを形成。すでに建設が先行している2基の「CPR1000」ではアレバ社のシステムを導入するが、今回の6基は全て三菱が受注した。今後建設予定の多くの「CPR1000」でも同社のシステムが標準的に採用される可能性が高いとしている。

受注したシステムは日本国内で豊富な運転実績を有し、同社と北京広利核系統工程有限公司はシステム構成に応じ、業務を分担し設計・製作を行う。システムの基本設計は三菱重工が行い、三菱商事も契約をサポート。6基は2012年〜14年にかけて運転開始を予定している。


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