[原子力産業新聞] 2007年7月26日 第2389号 <6面>

WH社が南ア企業を買収 事業拠点確保、PBMRも推進

東芝は23日、グループ会社の米国・ウェスチングハウス(WH)社が南アフリカのISTホールディング社との間で同社の原子力部門(ISTN)を買収する契約に調印したと発表した。

今後、南アフリカ競争委員会の承認手続きを経て、来月には手続きを完了する予定。手続き完了後には社名をウェスチングハウス・エレクトリック・南アフリカ社とする。

WH社は今回の買収により、南アフリカにおける事業活動拠点を確保、「AP1000」の受注活動の推進や既存のPWRに対する保全事業の拡大を図る。

ISTNは、南アフリカ電力公社(ESKOM)、WH社などが出資するPBMR社を中心に開発が進むペブルベッド燃料使用の小型モジュール型高温ガス炉「PBMR」(電気出力16.5万kW)に参画しているが、今回の買収によりWHはこの開発も一段と推進するとしている。同開発には三菱重工業も参画しており、こうした開発体制の枠組みについては当面、変更する計画はないという。

南アフリカ政府は今後20年間で、8〜12GW相当の軽水炉や4GW相当のPBMRの新規建設計画を打出している。


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