[原子力産業新聞] 2007年8月2日 第2390号 <1面>

東京電力 原子力稼働率44%と見込む 利益400億円に激減

東京電力は7月31日、第1四半期業績の発表に合わせて、7月16日に発生した中越沖地震の影響をある程度盛り込んだ通期の業績見通しを発表した。

今年度通期の販売電力量は2,943億kWhで対前年度比2.3%増を見込んでいるものの、経常利益は800億円程度と4月予想の3,500億円から大幅に減少、純利益も400億円程度と同予想の2,850億円から大幅に減少する見通しを示した。

同社の原子力発電所全17基の平均稼働率は当初見込みは72%だったが、今回の地震影響で03年度の26.3%までではないが、44%程度にまで落ち込むと予想。

柏崎刈羽原子力発電所全7基の年度内停止を前提に、火力発電所の燃料費の増加、他の電力会社からの購入電力料の加算などで、原子力バックエンド費用の減額などを考慮しても、2,820億円の収支マイナス影響がでるとしている。

これらには、柏崎刈羽発電所の復旧費用等は現時点では把握が困難なために含まれておらず、今回の地震の影響は経営面でも長期的な影響を与えるものと見られる。


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