[原子力産業新聞] 2007年8月23日 第2392号 <2面>

東電 柏崎と福島 地質調査を大幅拡充

東京電力は17日、中越沖地震を踏まえ、柏崎刈羽、福島第一・第二の各原子力発電所における耐震安全性評価のための地質調査を大幅に拡充すると発表した。

柏崎刈羽では先月、広範囲の周辺海域で海上音波探査による地質調査計画を発表したが、今回はこれに加え、周辺陸域でも地質調査の範囲を発電所から半径30kmまでに拡げ、地下探査等を実施するもの。これにより地震調査研究推進本部による長岡平野西縁断層帯も全てカバーする。

発電所の敷地内ではボーリング調査なども実施し、敷地内の深部を含む地下構造の確認や評価とともに、採取した試料から地震後の地盤の性質を確認し、沈下や液状化なども評価する。調査予定期間は、周辺海域が今月下旬から今年10月末、周辺陸域と敷地内が来月上旬から来年3月末。

福島ではこれまでの調査をさらに補完するため、周辺の海域や陸域、敷地内で海上音波探査、地下探査、ボーリング調査などを実施。両発電所から半径30km、海岸線と平行方向に約80km、海岸から沖合方向に30kmをカバーする。調査予定期間は、海域と陸域が今年12月上旬から来年3月末、敷地内が今年10月上旬から来年3月末としている。


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