[原子力産業新聞] 2007年8月23日 第2392号 <4面> |
「運輸エネへの原子力利用」 システム懇が刊行原産協会の原子力システム研究懇話会(NSA)は、NSAコメンタリー・シリーズNo15「原子力による運輸用エネルギー」を刊行した。5年前に刊行した「原子力による水素エネルギー」の続編とも言うべき内容。 自動車など運輸用に消費されるエネルギーは、日本では最終エネルギーの約4分の1を占め、その98%は石油だ。 現時点で天然ガス―FBR協働方式を最有力方式として選択し、その化石燃料の改質方式は、水素生産エネルギーが水の分解より5分の1程度で済み、核燃料増殖も可能としている。 結論として同書は、@水素・電気・合成燃料による原子力から運輸部門へのエネルギー供給は技術的に可能A原子力供給により、化石燃料消費を削減でき、エネルギー自給率向上、石油依存度低減、炭酸ガス削減に効果があるB長期・地球規模のエネルギー供給展望で、原子力は高速増殖炉・プルトニウム・リサイクルのタイムリーな導入によって、運輸部門へのエネルギー供給力は十分にある――としている。 B5判、174頁。定価2,100円(消費税込み、送料別)。申込み・問合せは同懇話会(電話03―3506―9071、Eメールkonwakai@syskon.jp)へ。 |