[原子力産業新聞] 2007年9月6日 第2394号 <2面>

核融合研 重水素実験など 24か所で市民説明会

核融合科学研究所は8月、土岐市内など24か所で重水素実験を含めた同研究所の将来計画に関する市民説明会を開催した。合計454名の市民が参加、同実験計画の安全性などについて質疑応答も行われた。

「エネルギー・地球環境問題と核融合科学研究所の将来計画―地上の星の実現と、クリーンな無尽蔵のエネルギー源を求めて―」と題するこの市民説明会は、同研究所が立地する土岐市内の9か所をはじめ多治見市内14か所、瑞浪市内1か所で開催した。

8月2日の土岐市・鶴里公民館から始まり、8月30日の瑞浪市・総合文化センターで終了し、参加者は土岐市が329名、多治見市が89名、瑞浪市が36名だった。

最近のエネルギー、核融合発電の仕組み、重水素実験の必要性と安全性、様々な放射線などを分かりやすく解説するとともに、参加者からの質問にも答えた。

今回の市民説明会の開催は、第三者のみで構成する重水素実験安全評価委員会が、今年6月に取りまとめた中間報告書を踏まえている。

同委員会はトリチウム対策、中性子遮蔽、放射化対応、放射線管理体制、災害・事故時の対策などについて総合的に検討、重水素実験計画の安全管理は妥当、との評価結果を出した。


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