[原子力産業新聞] 2007年9月27日 第2397号 <4面>

安全委分科会 火災防護指針の見直し開始

原子力安全委員会は25日、中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の所内変圧器火災を踏まえ、新たに設置した「火災防護対策分科会」(主査=藤城俊夫・高度情報科学技術研究機構参与)で、「火災防護審査指針」の見直しを開始した。

具体的には、今回の変圧器火災が、基礎部分の沈下に起因する漏油、地絡・短絡により発生したことから、同指針に示される原子炉施設内の構築物、系統、機器の火災発生防止について、耐震設計審査指針の重要度分類との整合性を検討する。火災検知・消火に関しては、消火栓設備の損傷、消火設備・消防体制の不十分などを踏まえ、大地震に対する消火用水配管系統等、設備の信頼性に加え、消防車の配備、自衛消防隊など、管理面の対応についても明確化を図る。

検討に際しては、IAEA、米国の火災防護安全基準、国内外の原子力発電の火災事例を参照し、現地調査も実施した上で、10月下旬を目途に指針見直し案を得る考えだ。


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