[原子力産業新聞] 2007年10月4日 第2398号 <4面>

【わが国の原子力発電所運転速報】 9月利用率62%、定検入り多く 07年度上期利用率は65%

日本原子力産業協会の調べによると、07年9月の国内全17原子力発電所の平均設備利用率は61.7%と、盛夏電力供給ピークを終えての定期検査入り、トラブルによる発電停止から、今年度、月ベースでは最も低い水準に留まった。総発電電力量は219億8,736万kWh(対前年同期比11.2%減)だった。

炉型別では、BWRの設備利用率が51.3%、PWRが同78.0%、BWRは6か月連続で、6割を切った。

8月26日に定検入りした日本原子力発電敦賀2号機は、今回定検で、燃料集合体取替、原子炉容器上部ふた、蒸気タービンの各取替工事の他、耐震裕度向上のための配管支持構造物強化など、設備保全に向けた工事、点検等を約5か月かけて実施する。

トラブルとしては、北海道電力泊1号機で、9月19日、2台の非常用ディーゼル発電機がいずれも動作不能と認められたため、保安規定に基づき同発電炉を停止、点検・調整を施し、両機の使用可能を確認の上、30日に発電を再開した。

四国電力伊方発電所は30日、1977年9月の1号機営業運転開始から丸30年を迎えた。伊方はこの4月に、累積総発電電力量3,000億kWhを達成している。

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定検中の関西電力高浜2号機で、10月1日、制御棒の動作不良が認められたため、現在、原因を調査中。

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07年度上半期(4〜9月)、国内原子力発電所の平均設備利用率は64.5%、総発電電力量は1,401億kWh(対前年同期比10.1%減)だった。


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