[原子力産業新聞] 2007年10月11日 第2399号 <4面>

WINジャパン 青森市で女性交流会を開催

原子力や放射線の業務に携わる女性達で組織されている「WIN―Japan」(ウィン・ジャパン、WINJ)は、9月21日、青森市の青森国際ホテルで「考えてみませんか、エネルギーや原子力のこと」をテーマに、女性交流会を開催した。青森市内、再処理工場のある六ヶ所村とその周辺地域の約60名と全国からのWINJ会員13名が参加した。

本交流会は06年12月に青森市内で開催されたシンポジウム「エネルギーの先進地・青森からの発信」での出会いをベースに、参加者一人ひとりとの交流を深めるために企画されたもので、「日景弥生・弘前大学教育学部教授による講演会」と、「参加者とWINJ会員との交流会」の2部で構成された。

日景教授は「青い森の環境をみつめてみよう!」と題して講演し、基幹産業である農林水産業に関わる問題や、寒冷地という気候に関わる問題をはじめとした青森県固有の環境問題を紹介した上で、環境家計簿の導入やレジ袋の有料化など、日々の暮らしで取り組める環境活動などについて話をした。

引き続き、参加者とWINJのメンバーとが7つのグループに別れて約1時間半、原子力やエネルギー、環境についての交流会(=写真)を行った。

交流会では、参加者それぞれの関心事を中心に、各自が取り組んでいるエコ活動の紹介から、原子力発電所と地震についてなど、幅広い分野について活発に意見が交わされた。また、日景教授も各テーブルを回って参加者との交流を深めた。

交流会の最後には、各グループの代表者から出された意見について発表があり、「エコ生活については、個人の価値観に合わせて行動することが大切」、「ただでさえ報道でよく耳にする『放射線』『放射能』『被ばく』の言葉に恐怖感がある」、「説明に補足もなく専門用語を使われると誤解が生じやすい」などの意見発表が行われた。

最後に日景教授は、「女性の立場で、子育てをはじめとする様々な場面での知恵を次の世代へ伝えていくことは重要だ。今日の交流会はそうした方向に進むためのよいきっかけとなった」と講評した。参加者もそれぞれが、明日の行動への刺激を得て、交流会の幕を閉じた。


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