[原子力産業新聞] 2007年10月18日 第2400号 <4面>

ブループラネット賞 エイモリー・ロビンス氏らが受賞

旭硝子財団は15日、地球環境問題の解決に関して科学技術の面で著しい貢献をした個人または組織に贈る第16回ブループラネット賞の受賞者2名の記者会見を都内で開いた。

今年の受賞者は、1976年に再生可能エネルギーや分散型電源の重要性を訴え、「ソフト・エネルギー・パス」の概念を提唱したエイモリー・ロビンス氏(=右)と、環境保護を法の立場から理論的に構築し、水利権、環境に関する市民の訴訟戦略、環境影響評価に関する法律など、米国における環境関連法を先駆的に提示した環境法学者のジョセフ・サックス・カリフォルニア大学バークレー校教授の2人。

ロビンス氏は石油危機の3年後の76年にソフト・エネルギー・パスの概念を発表、以来、「エネルギー供給をどのように増加させるか」ではなく、「どのように個々にちょうど良い量、種類、規模のエネルギーを最も安く供給するか」という主題が注目され、既存の化石燃料や原子力発電を利用する巨大な集中方式の発電体系などを表わす「ハード・エネルギー・パス」の対極をなす考え方を提唱したもの。

受賞会見で同氏は「エネルギー供給にではなく、もっとエネルギー節約、省力化に投資すべきだ」と強調した。

受賞者には各5,000万円が贈られる。


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