[原子力産業新聞] 2007年10月26日 第2401号 <1面>

東京電力 柏崎刈羽の地震影響 地元住民に現況説明

東京電力は16、17日に、それぞれ刈羽村、柏崎市の住民を対象に、新潟県中越沖地震に伴う柏崎刈羽原子力発電所の状況説明会(=写真)を開催した。いずれも100名程度集まった住民からは、発電所周辺の活断層に対する不安の声も多々あったものの、反対・抗議の発言はほとんどなく、早期再開を求め「早く元気になって」とエールも上がるなど、地域と共生する発電所を支援しようといった雰囲気が感じられた。

地震発生からちょうど3か月を経過、これまでの設備点検、地質調査の結果、今後のスケジュールも合わせ、柏崎刈羽発電所の被災状況全般を中心に、東京電力の武黒一郎副社長、高橋明男・同発電所長らが説明した。

住民からは、地元の報道、有識者からの様々な見解を背景に、活断層への関心が特に強く、国をあげての調査、その結果に対する公正な評価を求める意見があったのに対し、東京電力は、自社だけでなく、海上保安庁、海洋研究開発機構他による震源海域での専門的調査や、これら調査結果の文部科学省地震調査研究推進本部による集約・評価が行われていることなどを述べた。

この他、火災対策については、24時間体制の消火班構成、化学消防車の配備に加え、実践的訓練等により、自衛消防体制強化を図りつつあること、風評被害対策では、県内への観光誘客活動、地元物産品の購入など、全社総力で取り組んでいることを住民らにアピールした。

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泉田裕彦新潟県知事は17日の定例記者会見で、住民説明だけでなく、報道を通じ、わかりやすく情報を流していくことも必要などと述べた。


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