[原子力産業新聞] 2007年11月1日 第2402号 <1面>

岸田大臣 原子力委に取組強化求める 高レベル処分は国民課題

岸田文雄・科学技術政策担当大臣は10月29日の原子力委員会に出席し、国民との相互理解の促進や高レベル放射性廃棄物への取組みの強化などを要請(=写真)した。

同大臣の原子力委員会への出席は今回が初めて。原子力委員会への期待として、@原子力政策の計画的で着実な実施A国民との相互理解の促進と信頼の回復B高レベル放射性廃棄物の地層処分に向けての取組みの強化C地球温暖化問題とエネルギー安定供給への積極的な対応D戦略的研究開発の推進――の5項目について要請した。

信頼回復では、一連のデータ改ざんや中越沖地震の影響などは国民の原子力に対する信頼を大きく揺るがすものとし、信頼回復に向けた各機関などの対応を同委員会が強く慫慂(しょうよう)し、国民との直接対話など自ら先頭に立つべきと指摘。同廃棄物の処分は現世代の国民的課題とし、関係機関とともに処分地選定のために具体的に何をすべきか明らかにし、着実な進展を求めた。

地球温暖化では原子力ビジョン懇談会が来年の洞爺湖サミットを視野に原子力の方策を取りまとめるよう要請した。


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