[原子力産業新聞] 2007年11月22日 第2405号 <3面>

PIME2008 来年2月にプラハで 新広報ツールを検討へ

来年2月に開催される原子力広報に関する国際会議「PIME2008」で、ウェブサイトを使った新しい広報ツールについて検討することが明らかになった。

PIMEは、欧州原子力学会の主催で毎年開催され、各国の原子力機関からPA担当者が集い、原子力の広報手法について意見交換をするもの。

PIME2008では、ポッドキャスト(インターネットTVやインターネット・ラジオ)やブログ等を利用した新しい広報形態に焦点を当て、ワークショップを開催する。

最近のインターネットツールの進化は著しく、海外では原子力機関がブログを開設し、コメント欄を通してウェブ上で討論を実施していることも多い。また個人レベルでの原子力関連ブログも数多く存在し、プロ顔負けの情報収集力を誇り、原子力を推進する立場から論説を展開する「原子力ブロガー」なる人々も存在する。

また近年増加している、ポッドキャストの手法も画期的だ。ポッドキャストは個人レベルでも開局できる放送局のようなもので、ユーザーはネット環境にあるパソコンから、気に入ったポッドキャストに登録する。以降は番組が更新されるたびに、自動的にユーザーのパソコンに取り込まれていく仕組みだ。

もちろんこうしたインターネットツールは、ネット環境にない人々にはまったく効果はないが、ネット環境が当たり前になっている若年層には大きな効力を発揮するだろう。逆に言えば、ターゲットを絞った原子力広報が出来るということだ。

仏アレバ社が今年6月、セカンドライフ(インターネット上の仮想空間)で学生を対象に就職セミナーを開催したが、3日間で約700名が来訪したという。

PIME2008は来年の2月10日から4日間、チェコのプラハで開催される。


Copyright (C) 2007 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.