[原子力産業新聞] 2007年11月29日 第2406号 <3面>

ESPをノースアナサイトに発給 米ドミニオン ESBWRを想定

米原子力規制委員会(NRC)は20日、ドミニオン社が申請していたノースアナ・サイト(バージニア州)を対象とした事前サイト許可(ESP)を発給した。

ドミニオン社は2003年9月、既存のノースアナ原子力発電所(PWR2基=写真)にESBWR1基を増設することを目指し、ESPをNRCに申請していた。今回のESP発給は3件目で、NRCはこれまでにエクセロン社(クリントン・サイト)とエンタジー社(グランドガルフ・サイト)のESPを発給している。

ほかにも現在、サザン・カンパニーがA.W.ボーグル・サイト(ジョージア州)を対象としたESPを申請している。

ESPの申請は、@サイトの安全解析A環境影響調査B緊急時対応計画――の3つで構成されている。NRCによる検討手続きの各段階で、連邦政府だけでなく州政府、地元自治体、一般市民が審議に参加できる機会が与えられている。

電力会社はESPにより、原子力発電所建設を決断する前にサイトの承認を取得することが出来る。建設プロジェクトに実際に資金を投入する前に、当該サイトが原子力発電所を建設する上で適切かどうかという問題がすべて解決されることになる。

ESPは20年有効。電力会社はESPと建設・運転一体認可(COL)を組み合わせることで、原子力発電所建設の決断から運開までのリードタイムを大幅に短縮することが出来る。ドミニオン社は2008年末までに、ノースアナを対象としたCOLも申請する予定である。


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