[原子力産業新聞] 2007年12月6日 第2407号 <1面>

「来年2月の竣工に変更なし」 兒島社長会見

日本原燃の兒島伊佐美社長は11月28日、青森市内で定例記者会見を行い、六ヶ所再処理工場で行ってきた実際の使用済み燃料を使ったアクティブ試験の第4ステップの進捗状況や、ウラン濃縮の新型遠心機の開発状況などについて、説明した。

第4ステップの最終段階で、ガラス固化体容器に蓋をして密閉をする溶接機に不具合が発生、部品取替えなどの修理に1週間程度かかる(4日から運転再開)ものの、来年2月の竣工をめざして取り組んでいく、と強調した。

兒島社長は、1993年の建設開始から、「やっと竣工が見えるところまで来たが、『百里の道は九十九里をもって半ばとせよ』との先人の戒めもあり、決して気を緩めず、協力会社も含めて全員で力を合わせ、慎重に、かつチャレンジングに最後のゴールをめざしたい」と意気込みを語った。

新型遠心機の開発では、2000年度から国内の技術者を結集し、「国際的にみて遜色のない経済性と性能の実現」をめざし、既設遠心機の4〜5倍程度の高い性能を持つ遠心機の開発に取り組んで、この11月12日からカスケード試験設備でウランを使用したホット試験を開始、2010年度ごろに既設遠心機からのリプレースによる導入をめざし、その後10年程度をかけて段階的に1,500トンSWU/年規模にする既定路線を再確認した。


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