[原子力産業新聞] 2007年12月13日 第2408号 <1面>

国連本会議 日本が提案 最多で核廃絶決議

日本政府は6日開催の第62回国連総会本会議に、核軍縮決議案「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意」を提出、賛成170、反対3、棄権9の圧倒的賛成多数で採択された。日本は1994年以来毎年、同決議案を提出しているが、今回の賛成170票は、過去最多数となった。

本年の決議は、NPT(核兵器不拡散条約)遵守の重要性を強調するとともに、CTBT(包括的核実験禁止条約)の早期発効・核実験モラトリアムの継続を要請、兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約)の交渉開始と早期妥結の重要性を強調した。

同決議に反対したのは米国・インド・北朝鮮で、棄権は中国・フランス・イラン・イスラエル・ミャンマー・パキスタン・キューバ・ブータン・ニカラグア。核兵器国のうち英国・ロシアは賛成した。昨年の総会本会議では賛成167、反対3、棄権8だった。

外務省では、過去最多数の賛成について、「我が国の核軍縮に向けた決意とメッセージが広く国際社会に支持された証左」とし、「今後もNPT体制を基礎とする国際的な軍縮・核不拡散体制の維持強化のため一層の取組を行う」としている。


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