[原子力産業新聞] 2007年12月20日 第2409号 <2面>

環境合同会議 21日に報告書 環境税等 賛否併記も多い

中央環境審議会地球環境部会と産業構造審議会地球環境小委員会の合同会合は14日、京都議定書目標達成計画の評価・見直しに関する最終報告素案を審議した。今月21日に最終報告を取りまとめる。

同素案は、これまで審議してきた目標達成のための追加対策、これを踏まえた2010年度排出量見通しを示すが、今会合で経産省と環境省は、一部施策の定量的評価を継続中として同見通しを示せなかった。また、賛否両論がある国内排出量取引、環境税、新エネルギー対策の抜本的強化、サマータイムの導入などは賛否を併記した。

電力業界は、90年度からCO排出原単位を20%削減するため、これまでの計画通り原子力の利用率向上、火力の熱効率向上とともに、CDMクレジットの大幅拡大を計画。素案では、追加対策を実施しない場合の目標未達見込みである2,000万〜3,400万トン―COは、電力業界の同目標の達成を前提としており、この達成により、「05年実績から6,600万〜6,800万トン―CO(基準年度総排出量の約5.2%〜約5.4%)に相当する排出削減が見込まれ、その着実な取組みが必要」としている。

原子力に関し委員からは、「原子力の稼働率を1%上げれば300万トン―CO削減できる。一旦止めると、運転再開まで時間を要するという現状の打開策が必要」、「柏崎刈羽が直面している状況を報告に記述すべき」などの意見が出された。


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