[原子力産業新聞] 2008年1月10日 第2411号 <3面>

米サスケハナ3号機プロジェクト USEPRを採用

サスケハナ原子力発電所(BWR×2基)を所有・運転するPPL社はこのほど、同社が計画しているサスケハナ3号機増設プロジェクトの採用炉型として、USEPRを選定したことを明らかにした。

USEPRは、仏電力公社(EDF)と米コンステレーション・エナジー社との合弁会社であるユニスター・ニュークリア・エナジー(UNE)が掲げる、出力160万kW級の原子炉。UNEは北米市場をターゲットに、新規原子力発電所の建設・所有・運転を目指すコンソーシアムで、供給者として仏アレバ社が、アーキテクト・エンジニアとして米ベクテル・パワー社が参加している。今後、PPL社はUNEの支援を得て、建設・運転一体認可(COL)の申請作業を進める。今年10〜12月をメドに、COLを米原子力規制委員会(NRC)へ申請する考えだ。

ただしPPL社は、原子力発電所の建設に要する巨額な初期投資に加え、将来の市場動向や建設工程、規制面での不確実性などから、同社単独で建設する考えはない。共同出資者を募り、合弁企業で建設に着手する方針で、現在詳細を検討しているという。

また同社のW.スペンス副社長兼COOは「3号機増設計画は、あくまでも将来の電力需要拡大に応じた電源開発オプションのひとつ」だとし、石炭火力、水力、天然ガス火力、再生可能エネルギー等の発電設備を買収あるいは建設する可能性も言及している。

なおUNEはほかにも、カルバートクリフス3号機の建設に向けたCOL申請作業を進めている。すでに昨年7月にCOL申請書を分割し、環境影響評価書をNRCへ提出。今年3月までに、COL申請書の残りの部分、安全解析書等をNRCへ提出する予定だ。


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