[原子力産業新聞] 2008年1月24日 第2413号 <3面>

ロシアとブルガリア ベレネ建設契約を締結 PWRを2基

ロシアのV.プーチン大統領のブルガリア訪問に合わせ、ブルガリア電力公社(NEK)と露アトムストロイエクスポルト社(ASE)は18日、ベレネ原子力発電所建設再開プロジェクトの建設契約を締結した。

同計画は、ルーマニアとの国境に位置するベレネ地点に、ASE製AES92(VVER1000のV466型、100万kW)を2基建設するもの。ASEを主契約者とし、年内の建設再開、2013年の初号機運開を目指し準備作業が進行中だ。プロジェクトの総コストは39億9,700万ユーロと見積もられている。

NEKは2006年10月、同プロジェクトの主契約者としてASEを選定し、両社は同11月に合意文書に調印。その後ASEが、@既存サイトの基礎工事部分や設備の調査A建設認可申請に向けた概念設計作業――など準備作業を実施していた。すでに建設認可がブルガリアの規制当局に申請されており、近く認可が承認される見通しだ。

ベレネ発電所は1984年に建設が開始されたが、住民の反対や資金難、また耐震面での問題などから1990年以降、建設工事が中断されていた(=写真)。なお、1号機の工事進捗率は約65%と言われている。建設再開にあたっては既存の機器を出来る限り流用するが、計装制御系は仏アレバ社および独シーメンス社が担当する。地元自治体は、建設工事により1万人分の雇用が発生し、運開後も5,000人の定期雇用が発生すると試算している。


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