[原子力産業新聞] 2008年1月31日 第2414号 <3面> |
フィンランド 原子力発電は好調 電力輸入量は増加フィンランドの2007年の原子力発電電力量は224億9,900万kWhで、前年比2.2%増。総電力需要量(輸入分含む)に占める原子力の割合は24.9%と、前年比0.5ポイント増加した。一方で、電力輸入量(ネット値、以下同)は125億6,100万kWhとなり、前年比10.2%の増加となった。 同国の2007年の総電力需要量は903億100万kWh(前年比0.3%増)で、エネルギー源別の内訳を見ると、原子力の24.9%を筆頭に、水力=15.5%、石炭=14.8%、天然ガス=11.4%、バイオ燃料=10.9%、泥炭=10.9%、廃棄物燃料=0.7%、石油=0.4%、風力=0.2%。電力輸入量は13.9%を占めている。また、フィンランドのCO2排出量は1,760万トン(炭素トン、以下同)となり、前年から240万トンの削減に成功した。 輸入量の増加についてフィンランドのエネルギー産業連盟(ET)は、「北欧全体が降雨量に恵まれた結果、天然ガスや石炭よりもスウェーデンやノルウェーからの電力が安価になったため」と指摘。ただし、2006年末に開通したエストニアとの連携線のおかげで、エストニアとの電力輸出入も可能となり、ロシアからの電力輸入を相対的に減らすことが出来た、としている。 原子力発電電力量を発電所別に見ると、ロビーサ1、2号機(VVER440、各51万kW)は約80億kWhで、両機の平均設備利用率は95.4%。オルキルオト1、2号機(BWR、各89万kW)は約144億kWhで、両機の平均設備利用率は95.6%だった。なお同国で建設中のオルキルオト3号機は、2011年夏に運開する予定だ。 |