[原子力産業新聞] 2008年2月14日 第2416号 <1面>

原子力委員会 革新技術のロードマップ策定 環境エネ革新計画に対応 集中審議へ

原子力委員会は今月中旬から、原子力における革新的技術開発のロードマップの策定を開始する。福田康夫首相が打ち出した「環境エネルギー技術革新計画」の原子力分野を担うもので、有識者も参加し、今後5回程度の会合を開催。3月中旬には報告をまとめ、総合科学技術会議に諮る。

ロードマップの検討は、関係機関からのヒアリングやその結果を踏まえた調査・審議により実施。審議対象は政府の研究開発に係わる事項で、次世代軽水炉、FBRサイクル、中小型炉、高温ガス炉などを中心に、核融合の研究開発についても検討する見通し。各テーマの研究開発課題を明確にするとともに、優先付けや推進方策などを検討する。

今月中旬から2回程度予定のヒアリングは機微情報を含む可能性があるため、非公開で行う。

参加予定の有識者は、岡田漱平・原子力機構理事、田中知・東大院教授、松井一秋・エネルギー総合工学研究所理事、山名元・京大教授、横山速一・電中研理事。必要に応じ、他の有識者も招聘する。

福田首相は、1月18日の施政方針演説で、安倍前政権による温暖化対策の長期戦略「美しい星50」を具体化するため、温室効果ガス排出を究極的にゼロにすることが可能な技術開発を推進する「環境エネルギー技術革新計画」の策定を表明。同計画の取りまとめは総合科学技術会議が担当、経済財政諮問会議で審議する方針で、今回のロードマップは、総合科学技術会議に報告、同会議で再生可能エネルギーなどとともに検討される。


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